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2009年06月17日

52.マカオ(1)

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顕児と恭子がヒースロー空港に着いた時、宮城はハリソンと一緒に居た。

「とうとう君と仕事が出来ることになったね。」ハリソンが顕児に声をかけた。

機内では4人とものんびり過ごしていた。

宮城のマカオ入りの大きな目的は顕児のレースとは関係なく、プレスリリースを行うことにあるとだけ教えてくれた。

「そのあとで、日本でも正式なプレスリリースをする予定だけどね。」宮城は言ったが、それ以上のこと、『何のリリースなのか?』は教えてくれなかった。

マカオに着くと、顕児と宮城、ハリソンはAGPが集合しているホテルへ、恭子はBPマーチン・レーシングの集まっているホテルへと、迎えに来たスタッフに連れられて別れて行った。

恭子がホテルに入ると、ロビーで懐かしい声に呼び止められた。

「恭子ちゃん!うわぁ、綺麗になって!」

デラクルードだった。

「デラクルードさん!お久しぶりです。」恭子も嬉しそうに歩み寄った。

「マカオで一緒にレースが出来るなんてとても夢みたいだよ。カートでもずうっと待ってたんだから。」デラクルードが、本当に嬉しそうに笑った。

「顕児クンもさっきマカオに着きましたよ。」恭子が言うと、

「ああ、いいの、いいの。あいつは。俺は恭子ちゃんに会えればそれでいいんだから。」と大笑いした。



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posted by 北乃 道晴 at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 052.マカオ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

52.マカオ(2)

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「道下さんが揃うと本当に昔の通りですよね。」恭子が思い出したように言った。

「うん、道下さん、今年はFCNシリーズでチャンピオン取ったよ。これから一気にステップアップしてくると思う。」スランプから脱した道下の強さを、デラクルードは目の当たりにしてきたようだ。

「今年、道下さんがF3で走ってたら、俺もここに来れてたか怪しいくらいだよ。」

「そんなに・・・。やっぱり4人で会いたいですね。」恭子は、ますます楽しそうに話した。

「恭子ちゃん、スーパーライセンスの発給申請はしたの?」

「スーパーライセンスですか!?」

スーパーライセンスはF1ドライバーの資格を認定するライセンスだ。各国F3チャンピオンになるとスーパーライセンスの発給申請をする資格が与えられる。

恭子、顕児、デラクルードは英国、ドイツ、日本のF3チャンピオンだから、F1チームがシートを用意してくれれば、来年からF1ドライバーになることも可能ということになる。

「デラクルードさん、申請したんですか?」

「残念ながら、どこに打診しても来年のシートどころか、サードドライバーのポジションも無いらしい。まだ粘ってみるけどね。」

「私は全くその予定は無いですよ。チームとも、マカオのあとに来年のことを話す予定になっているくらいですから。」恭子が本音を明かした。

「やっぱり、そんなに甘くは無いよねぇ。でも、ここでチャンピオンを獲得すれば、またひとつセールスポイントが増えるからね。お互い負けられないね。」と、デラクルードが握手を求めた。

「はい。負けませんよ、私も。」恭子もデラクルードと固く握手した。



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posted by 北乃 道晴 at 15:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 052.マカオ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

52.マカオ(3)

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マカオ・グランプリは公道を利用した『ギア・サーキット』で開催される。

香港からフェリーで入国すると、フェリー埠頭を出てすぐ目の前にギア・サーキットのホーム・ストレートが広がっている。

ギア・サーキットは大きく分けて、山側と海側の2つのセクションで構成されている。

特に山側では、モナコ・グランプリと見紛う様な、アップ・ダウンに富み、かつ、狭くて先が見えないコーナーが連続している。

一方、スタートラインのある海側は、道幅が広めで、長いストレートと直角コーナーの組み合わせたレイアウトになっている。

ただし、海側、山側ともに道路脇にはガードレールかコンクリート壁がせり立っていて、コースアウトはスペース的に許されず即クラッシュとなる。

一般的なサーキットではコースを飛び出しても減速できるように、芝生や砂が敷かれたランオフ・エリアが設けられている。

このランオフ・エリアが全く無いことが、ギア・サーキットの最大の特徴と言ってもいい。

公式練習が始まると、すぐにベストラップを連発し始めたのがスペインF3チャンピオンのフェルモンドだった。

フェルモンドは3年連続でマカオ・グランプリにチャレンジしているが、2年連続クラッシュを喫しており、公式練習から高い集中力を発揮している。

恭子、顕児は・・・と言うと、初めての公道サーキットに完全にてこずってしまった。

セッティングを追い込むために何度もピットイン、コースインを繰り返すが、2人とも10番手以下のタイムしか出せない。

もちろん、明らかにセッティング以上の何かをドライバー自身が要求されているのは自覚していた。



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posted by 北乃 道晴 at 17:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 052.マカオ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする




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